Prize winners’ Exhibition “Stay beyond (the boundary)”
28 January – 29 March 2017, Sapporo Odori 500m Underground Walkway Gallery, Sapporo (Suponsor : Sappro City, Producer : CAI – Contemporary Art Institute)
This series collected the colours of the scenery while walking around the Kaohsiung city in Taiwan. I chose the motif from the streets and landscapes I actually walked and the activities of the people in those cities, in order to show “what depicted is something that is in close contact with the artist’s real life (= world = landscape)”. I used the digital way of processing the pictures into mosaics, then the analogue way of painting it with extracted colours using paints.
At the Prize Winners’ Exhibition of Sapporo Odori 500m Underground Walkway Gallery, I focused on this gallery’s property of linear space, I presented an exhibition plan to encourage the experience of “trying to know” the real scenery while allowing the viewer to follow the artist’s “walking” action and thought process. I thought this straight path, not the white cube, would be suitable for the physical and mental transfer of the viewer to follow the decomposition process from the landscape to colour.
29/03/2017 Miki Wanibuchi
高雄市［台湾］をあるいて風景の色を収集したKAOHSIUNGシリーズ。「そこに描かれるものは作者のリアルと密接に触れている事柄（＝世界＝風景）である」ということを示すためのモチーフを、わたし自身が実際に歩いた街や風景、その街の人々の営みから選択している。素材写真をデジタルでモザイク処理し、アナログの絵の具で色を描き出す手法を用いている。
札幌大通り地下ギャラリー500m美術館でのグランプリ受賞展には、このギャラリーの直線空間という特性に着目し、観賞者に作家の「あるく」行為と思考プロセスを辿ってもらいながら、ほんとうの景色を「知ろうとする」体験をうながす展示プランを提出し実現させた。ホワイトキューブではないこの一直線の通路が、色の風景からの分解プロセスを追うという観る者の身体的および心的移動に適していると考えた。
29/03/2107 わにぶちみき
札幌大通地下ギャラリー500m美術館
第5回500m美術館賞グランプリ展
主催：札幌市
プロデュース：CAI現代芸術研究所
地平線、水平線、闇と光、昼と夜、国境、夢と現実、少し考えてみただけでも様々な境界があります。それらはイメージとしての境界線は存在しますが、境界線自体は何だか曖昧な気もします。海と空は物理的には離れているものですが水平線は一緒に目に映ります。あなたと私という境界線があっても、それはあなたの思う私であり、私が思うあなたです。かえって本当の私自身を客観的に知るには、あなたであったり他人からの私自身に対するイメージを聞いた方が正確なのかもしれません。彼女の作品は、そのような一方で曖昧であり一方で真実である境界線の存在そのものに焦点を当て、色や形の境界線を私たちに提示し、見る側それぞれに境界とは何か？という問いを投げかけます。もしかしたら、500m美術館で展示される作品と見る側との境界に本当の意味での作品があるのかもしれません。
500m美術館 端聡
Photo by CAI